ReadyNAS 2100 の詳細な解説
概要
NETGEAR ReadyNAS 2100 は小規模から中規模のビジネス向けに設計された、ディスク4台搭載可能な1Uラックマウントのネットワーク・アタッチド・ストレージです。 外観は、ReadyNAS 1100 とディスクトレイのカラーが変更された以外同一です。しかし、ケースを開けてみると、多くの変更がなされているのがわかります。
高速プロセッサ採用
ReadyNAS 2100 は、Intel社の1GHz SOC (System-on-chip)を採用しています。ReadyNAS 1100 と比較すると、転送速度は2~3倍になっています。また、差分バックアップや圧縮・暗号化などの計算処理を必要とする処理の性能もCPUのクロック周波数の向上によって、格段に高速化されています。詳細は、パフォーマンスの章で説明します。
低消費電力
ReadyNAS 2100 は、効率のよい Intel SOC の採用によって、消費電力を増加させることなく、パフォーマンスを向上させることができました。実際、旧製品より若干ですが消費電力は低下しています。通常の仕様状態で76W、ディスクスピンダウンじでは34Wに押さえられています。また、タイマーによる電源のオン・オフを行うことで、さらに消費電力を抑えることができます。 ReadyNAS開発チームは、最初のReadyNAS製品から低消費電力化にも考慮して設計を行ってきました。低消費電力の節でも説明しています。
ECCメモリ採用による高度なデータ保護機能
微細化プロセスによって製造された高集積度メモリでは、ソフトエラーによるデータの破壊も無視できなくなってきました。ソフトエラーによるメモリ上のデータの破損は、エラーを直ちに発生させるとは限らず、知らない間にディスク上のデータを壊してしまうこともあります。ECC (Error Correction Code)を付加したメモリでは、通常発生する1ビットエラーを自動修復し、また2ビットエラーの検出を行うことで、より高度なデータ保護を実現します。 ReadyNAS 2100 では、この1GBのECCメモリを採用し、より高度なデータ保護を実現しています。
短い奥行きで高密度にラックに収容可能
ReadyNAS 2100 の奥行きは32cmで、4ベイの1UラックマウントNASでは最小です。標準のラックに背面を向かい合わせて、収納することも可能です。このように収納することで、1.75インチ(1U)のスペースに最大8台のディスクを設置できます。
革新的な X-Change システムモジュールによって、ダウンタイムを短縮
ReadyNAS 2100 は、ReadyNAS 1100 と同じく X-Change システムモジュールを採用し、本体(ディスクとバックプレーンボードを除く)の故障時にラックから取り外さずに、システムモジュールを交換できます。X-Change システムモジュールを交換部品として用意しておくことで、メモリ、電源、ファン、CPUなどの故障部位によらず、システムモジュールを簡単に交換できるので、異常時のダウンタイムを低減できます。X-Change モジュールの交換にはツールを必要としません。手回しのネジを緩めて、モジュールを筐体から引き出し、新しいものと交換することができます。
2つのネットワークポートでチーミング
ReadyNAS 2100 は、2つのネットワークポートを搭載しています。2つのポートを独立に使用し、たとえば、バックアップやiSCSIのトラフィックを別ポートに割り付けて使用することができます。さらに、2つのポートを組んで使用(チーミング)することで、パフォーマンスや耐障害性(フォルトトレラント)を向上させることが可能です。ネットギアのGSM7224(下の写真)や新しいGSM7224Rなどのインテリジェントスイッチと共に使用すると、2つのポートを仮想的にひとつのポートとして使用して、IEEE 802.3ad リンクアグリゲーション (LACP) 等のモードを選択できます。
多くの賞をいただいてきたRAIDiator ファームウェアを搭載
ReadyNASシリーズの共通ファームウェア RAIDiatorは、いろいろな雑誌などのレビューで賞を頂いてきました。RAIDiatorの設計思想は、ユーザがファームウェアを意識することなく使用できることで、これがアプライアンスとして重要なことだと考えています。ディスク2台のReadyNAS Duoから、ディスク12台のReadyNAS 3200まで、共通のユーザインターフェースを採用しています。旧製品をお使いの方は、スムースに移行することができます。
データ保護されたストレージシステムの重要性
最も重要なRAIDiatorの特徴は、RAIDの扱いです。
いろいろな文書や音楽、動画などのデジタル化が進み、単純なディスクの故障が重大なデータの損失につながることが多くなってきました。特に、最新の大容量のディスクでのダメージは多大なものがあります。これは、「もし」の問題ではなく「いつ」大量のデータの損失が起きるかの問題です。ご家庭では、過去のファミリービデオや写真が失われ手しまうことを考えてみてください。オフィスでは、蓄積された情報や、大切な顧客の情報が失われ、プロジェクトの遅延や顧客の喪失につながることも考えられます。最悪の場合、会社の存亡さえも危なくなります。もし、データが復旧可能だとしても、それにはたいてい時間がかかり、またコストもかかります。これらの損失は、小規模から中規模の会社にどのくらいの影響を与えるでしょうか?
こうしたことから、データ保護の重要性を理解していただけると思います。ReadyNASでは、RAIDを採用することによってデータ保護を実現しています。RAID (Redudant Array of Independent Disks: 複数の個々のディスクを単一ボリュームとして扱う技術)は、複数のディスクをまとめてひとつのボリュームとして扱う技術の総称です。また、複数台のディスクを使うことで、冗長性を持たせることが可能になります。冗長性によって、もしRAIDアレイ中の1台のディスクが故障した場合、その他のディスクのから故障したディスクの情報を復元することができます。簡単に言うと、ディスクが故障しても、データの損失は生じません。
冗長性を持たせるには、RAIDアレイに使うディスクの台数にかかわりなく、ディスク1台分のコストの上昇を伴います。ReadyNAS 2100に4台のディスクを搭載する場合、1台のディスクがデータ保護(冗長化)のために使われ、実データ容量はディスク3台分になります。ディスクの価格に比較して、データ保護されることのメリットは大きいものがあります。
X-RAID2 技術の搭載
ReadyNAS 2100には、通常のRAIDではなく、NETGEAR独自開発のX-RAID2テクノロジを採用しています。X-RAID2は、現行のReadyNASシリーズに使われており実績があり、多くの賞をいただいてきたX-RAIDテクノロジの2代目です後継技術です。X-RAID2テクノロジにより、1台のディスクで構成したデータボリュームを、オンラインのままでディスクの追加をすることで、4台のディスクで構成するRAIDに組みなおすことができます。業務で使用している場合は、ユーザの業務を停止させることなく、容量の追加ができますので、オンラインでの拡張の有用性をお分かりいただけると思います。
もし、4台のディスクで構成されたX-RAID2の容量が不足した場合、各ディスクを1台づつ、より大容量のものと交換することで、ボリュームの拡張を行うこともできます。この作業では、すべてのデータをバックアップして、ディスクを交換の後、データのリストアを行うといった作業は不要です。従来のX-RAIDでは、すべてのディスクの交換後にボリューム拡張が行われましたが、X-RAID2では、2台のディスクを大容量のものと交換した直後から、ボリュームが自動的に拡張されます。さらに残りのディスクを交換するたびに、ボリューム容量の拡張が行われます。この技術の恩恵を受けるには特別な知識 は必要ありません。X-RAID2が自動的に実行します。下のイメージをクリックすると、X-RAIDのより詳細な説明をごらんいただけます。
ほかのNASでも、オンラインでのRAID拡張をサポートしているものがあるかもしれません。デモ、よく注意して見てください。RAIDの拡張は簡単に考えることはできません。ただ単純に、RAID拡張の複雑なステップを自動化するだけではありません。X-RAID2では、たとえば、停電やその他の事象も考慮して設計されており、堅牢性や信頼性を高めていますので、ミッションクリティカルなビジネスシーンでのご利用にも最適です。
iSCSIによって、統合化ストレージシステムを構築
ReadyNAS 2100 には、iSCSIターゲット機能が組み込まれており、通常のNASによるファイル共有と同時に、iSCSIイニシエータによる、ブロックアクセスも可能になります。この統合化ストレージアーキテクチャにより、2つの用途に別々にシステムを用意することなく、2種類のデータアクセスを1つのシステムで同時に実現できます。CIFS/NFS/AFP/HTTP/FTP/Rsync等のプロトコルを使用して、Windows/Mac/Linuxなどから共有ファイルにアクセスするのと同時に、Exchange、仮想化マシン (VM)、データベースなどのアプリケーションサーバからiSCSIプロトコルを使用たブロックアクセスも可能です。
リモート・アクセス
NAS上のデータをLAN接続された建物ののなかからアクセスするだけでなく、外出先などからアクセスしたいと思いませんか? ReadyNAS開発チームは、このリモート・アクセスの重要性を認識し、RAIDiatorにリモート・アクセスの機能を追加してきました。ルーターの設定を変更したり、VPNハードウェアを使用して、FTP、HTTPやWebDAVによるリモートアクセスに加えて、ReadyNAS 2100 には、ReadyNAS Remoteを内蔵しています。ReadyNAS Remote を使用することで、安全なリモート・アクセスが簡単に行えます。LAN内でNASにアクセスするのと同じ感覚で、CIFS/AFPを用いたドラッグアンドドロップによって、外部からNASにアクセスできるようになります。ルーターの設定を変更したり、新しくVPNルーターを購入する必要もありません。
ReadyNAS Remote を使用して、リモート・アクセスを簡単に設定するビデオをご覧いただけます。
さまざまなバックアップオプション
ReadyNAS開発チームの長年の経験から学んだことは、ひとつのバックアップ・ソルーションでいろいろな環境でのバックアップのニーズにこたえることは不可能だということです。このことから、ReadyNAS 2100 には、いくつかのバックアップ・ソルーションを用意し、その中から使用される環境に最適なものをお選びいただけます。
- WindowやMacなどから、バックアップを行いたい場合は、以下の方法から選べます。
- ReadyNAS 2100 には、Memeo Backup Premium が同梱されており、3ユーザまで使用できるライセンスを含んでいます。Memeo Backup Premium は、CDP (継続的なデータプロテクション)によって、PC/Macにファイルを書き込んだり、変更した場合に自動的にReadyNASにバックアップします。また、ファイルが変更されるたびに、古いファイルも保存されるので、もし古いバージョンのファイルが必要になった場合に、必要なバージョンを取り出すことができます。詳しくは、Memeo社によるデモをご覧ください。
- Windowsでは、その他のマップされたネットワークドライブを扱えるバックアップツールを利用してバックアップを行えます。マイクロソフトやNTI、Acronis等から、ツールがリリースされていますので、最適なものをおえらびください。
- Macでは、標準のTime Machineを使ってバックアップを行うことができます。Time Capsule にバックアップを行うのと同様に、ReadyNASにバックアップを行えます。ReadyNASでTime Machineを有効にすると、Mac上で自動的にTime Machine のバックアップ先として認識されます。Time Capsuleでは、バックアップされたデータの保護は行われませんが、ReadyNASでは、RAIDによるデータ保護もされます。また、バックアップのスピードもTime Capusleに比較して高速です。こちらの記事で、Time Machine のバックアップ先としてReadyNASを使用する手順を説明しています。
- ReadyNASでバックアップを集中管理したい場合は、FrontViewのバックアップマネージャを使用することができます。いろいろなプロトコル(CIFS/NFS/FTP/HTTP/Rsync)を用いて、クライアントからデータをバックアップしたり、クライアントにバックアップを取ることができます。また、USBポートに接続された外付けディスクに(または、「から」)、バックアップを取ることもできます。スナップショットのスケジュールを調整して、バックアップ中にファイルが変更された場合などに生じるデータの不整合を回避することができます。
- オフサイトへのバックアップもいくつかのソリューションからお選びいただけます。
- FrontView バックアップ・マネージャで、Rsync over SSHを使用してバックアップを行うように設定することで、オフサイトに設置したReadyNASへのバックアップを暗号化された通信路を通して行うことができます。バックアップ元のディレクトリにたくさんデータがありバックアップに要する時間を短縮したい場合、バックアップ先のNASをLAN上に持ってきて、最初のバックアップを行った後に、オフサイトに設置することで、リモートバックアップに要する時間を短縮できます。
- NETGEARでは、オフサイトバックアップソリューションとしてReadyNAS Vaultを提供しています。月極めのサービスですが、ネットのセキュリティもしかっりしたデータセンターにバックアップされるので、場合によっては管理コストを低減も可能です。ReadyNAS Vaultを使用するには、面倒なルーターの設定は不要です。ReadyNASで、Vaultサービスを有効にして、アカウントを取得することで簡単にオフサイトへのバックアップが可能になります。ReadyNAS Vaultの章では、さらに詳しく解説します。
特徴
ReadyNAS 2100 は、実績のあるReadyNASシステムで使われてきたRAIDiator OSを搭載し、多機種と多くの共通の機能を提供しています。特徴的な機能のいくつかを説明していきます。
次世代自動ボリューム拡張:【eXpandable-RAID: X-RAID2】
ReadyNASでRAIDを使用するのに、RAIDの仕組みを理解する必要はありません。ReadyNAS 2100は標準でX-RAID2を使用して設定されます。X-RAID2はNETGEAR独自の次世代自動ボリューム拡張をサポートするRAID技術です。X-RAID2を使用することで、複雑なRAID管理をすることなくRAIDを活用していただけます。
たとえば、ディスク1台搭載のReadyNASをバックアップ用の2次ストレージとして使用しているとします。 もし、このReadyNASをデータ保護機能を活用した、メインのストレージとして使用したくなったとします。この変更は簡単です。2台目のディスクをトレイに装着し、ReadyNASに挿入するだけです。このとき、ReadyNASの電源を切る必要もありません。ReadyNASは2台めのディスクの挿入を検出し、自動的に1台目のディスクの内容を2台目のディスクにミラーし、データ保護機能を追加します。この間、ユーザはReadyNASにアクセスをすることができます。
そして、ディスク容量が不足してきたなら、3台目のデイスクを挿入してください。これで、自動的にボリュームサイズが2倍に拡張され、データ保護機能も継続されます。もちろん、4台目のディスクの追加も同様に行えます。
X-RAID2のボリューム拡張はそれだけではありません。もし、ボリューム容量が不足した場合、2台以上のディスクを順により大容量のものと交換するし、リブートすることで、ボリューム容量を拡張することができます。
セキュリティ
ReadyNAS 2100 は、アクティブ・ディレクトリを使用するか否かの2種のユーザ認証を使用できます。すでにある、アクティブ・ディレクトリに参加するのは、いくつかの必要な項目を入力するだけで、すぐに既存のユーザやグループはReadyNAS煮アクセスできるようになります。
Add-onによる機能の拡張
ReadyNASには、ディスク容量を拡張できるX-RAIDだけでなく、あとから機能拡張できるAdd-onをサポートしています。この、独自のAdd-onメカニズムにより、たとえばBitTorrent等を追加することができます。Add-onはNETGEARやそのパートナー、そしてReadyNAS コミュニティで開発されています。
「ごみ箱」機能
Windowsのユーザでデスクトップにある「ごみ箱」をよく活用しているかたは、 ReadyNASの「ごみ箱」機能も必須の機能としてチェックしてください。もし、誤ってファイルを削除してしまったときなどに、どこかにバックアップファイルがないかあせって探す必要はありません。 ReadyNASのごみ箱に、削除してしまったファイルが残っているので、そこから簡単に復活させることができます。
バックアップタスクの集中管理機能
バックアップに関連したジョブを集中的に管理する際には、本体に標準装備されたWebベースのFrontviewバックアップマネージャを利用することができます。 このバックアップ管理画面から、ReadyNASへの差分バックアップ、フルバックアップ、その他、LAN上のNAS製品へのバックアップジョブの設定や、スケジュール設定をすることができます。CIFS,NFS,FTP,HTTP,RSYNCプロトコルを利用して離れたサイトからバックアップを取ることが出来ます。 さらに、USBメモリを挿入することによりReadyNAS内のデータのバックアップとることも可能です。こうした機能により、ネットワーク上に接続したReadyNASのバックアップをReadyNASでとることも可能になります。
スナップショット
ReadyNAS 2100 は、標準でスナップショット機能をサポートしています。スナップショットは、ある時点での、データディスクのイメージです。(カメラでスナップショットを取るのと同様です。) ファイルの数やディスクの使用量にかかわりなく、スナップショットは数秒でで行われます。その間、ユーザは通常どうりReadyNASにアクセスできます。もし間違って、ファイルを削除してしまった場合には、スナップショット・フォルダから古いファイルを復活をさせることができます。
スナップショットの最大の利点は、バックアップを行う場合です。通常、バックアップを行う間は、新たな書き込みや変更によって、バックアップされたデータの整合性が損なわれることを防ぐため、一旦NASをネットワークから切り離し、バックアップを取る必要があります。バックアップをスナップショットフォルダから行うことで、オンラインのバックアップでも、データの不整合が生じることを回避できます。
設定可能なバックアップボタン
さらに、バックアップボタンによって、指定したバックアップジョブ(複数)を起動させることもできます。ボタンを押した時に、指定されているバックアップジョブは順に実行されます。デフォルトでバックアップボタンは、「backup」共有をボタン脇のUSBポートに接続された外部ディスクにコピーします。
Time Machine
Macでバックアップを行う最良の方法は、Time Machine を用いることです。Time Machine を使用するには、Time Capsule を購入する必要はありません。MacからReadyNASに直接、Time Machineを用いてバックアップを行うことができます。ReadyNASの設定でTime Machineサービスを有効にすることで、LAN上にあるReadyNASが自動的にTime Machineのバックアップ先として、Macに認識され、すぐに使用できます。
ReadyNAS Vault
ReadyNASはディスクの故障に対して耐性がありネットワーク・ストレージシステムとして最適なソリューションですが、もし災害等でシステム自体が損傷した場合の備えは十分でしょうか? このような場合に備えた危機管理は、企業では特に重要な課題のひとつです。ReadyNAS Vault を使用することで、オフサイトへのバックアップが数分で簡単に設定でき、インターネットが使用できるところならばどこからでもバックアップされたデータにアクセスできます。
ReadyNAS Vault が、いかに簡単に設定できるかのビデオをご覧いただけます。
システム異常時に警告メールを送信
ReadyNASに保存した大切なデータを損失から守る最善の方法は、実際に障害が発生する前に、故障する可能性を予測し、対処することです。ReadyNASでは、ディスクの温度、ディスクの内部エラー (ディスク障害の前兆: S.M.A.R.T情報)、ファンの故障などを常に監視し、異常がみとめられた場合にメールにて警告を発します。また、ボリュームやクォータの容量が限界値に達したばあいにもメールで警告します。UPSを接続しているときは、UPSがバッテリー駆動になり、UPSで電源異常を検知した場合にも警告メールを送信します。 ReadyNASの設計思想は、理想の状態でパフォーマンスを発揮することよりも、理想の状態にない場合でも大切なデータをプロテクトすることに重点を置いています。この設計思想によって、各種のオプションのデフォルト値が設定されています。ディスク2台搭載時に冗長構成をとるようになっているのも、この思想によります。
ディスク故障時に、簡単にディスクを交換できます
コンピュータを使っている方は、ディスク障害が発生すると大変なことになるのはすでにご存知でしょう。 ReadyNAS ProNVXを、ディスク4台で運用している場合はなにもあせることはありません。 RAIDによってデータは保護されているので、データのロスの心配はありません。ディスクを交換すれば、また冗長構成に簡単に復帰します。ディスクの交換も、ラッチレバーをリリースして、トレーを取り出し、4つのネジを外してディスクを交換するだけです。面倒な配線の必要は一切ありません。この交換作業時に電源を落す必要もありませんし、その間もデータにアクセスできます。 さらに本体の障害時にディスクを代替え機に入れ替えることで、短時間でNASの復旧を行うことができます。(代替え機への交換はX-RAID2搭載、Radiatorのバージョンが同一である必要があります。)
UPS(無停電電源)の監視機能
UPSを接続していて、停電時間がバッテリーの容量よりも長かったらどうなるでしょう。 ReadyNASでは、対応UPSのバッテリーレベルを監視し、バッテリーの容量が少なくなった時に、システムを安全にシャットダウンします。これにより、不完全な書込みの発生を防ぎ、データの損失を回避します。 UPSをコンパチビリティ・リストから選び、USBポートに接続するだけで面倒な設定は必要ありません。
ファイル・システムのジャーナリング機能
ReadyNASでは、ディスクに対するライトコマンドを記録(journal)し, 書込みを追跡しています。これは予期せぬ停電などのあとに、ディスクの整合性のチェックを素早くおこなうことができ、システムの起動時間を短縮できます。最近のディスクの容量が大きい傾向になりますので、このディスクチェックに要する時間は数時間にもなることがあります。
ディスクの故障によるシャットダウン
ReadyNASは1台のディスクが故障しても動作を継続するように設計されています。この場合、非冗長モードで動作しているので、ディスクの交換を完了する前に、 2台目のディスクも故障した場合は、データの損失となります。このような状況にならないために、1台目のディスクの不良で、ただちにシャットダウンするように設定することもできます。
クォータによるディスク使用量の管理
ReadyNAS は、ユーザまたはグループごとに、Diskの使用量に制限をかけることができます。 ReadyNASは大容量のストレージデバイスですが、ゲームやビデオをダウンロードしているうちに、容量を使いはたしてしまうことはよくあります。複数のユーザで使用している場合に、ユーザごとに使用制限を指定することで管理を容易にすることができます。使用量が制限値に近づいたときに、ユーザと管理者に警告がメールされます。
オンライン・アップグレード
ReadyNASではオンラインでのファームウェアのアップデートをサポートしています。イメージを一旦PCにダウンロードする必要はありません。 ReadyNASが直接アップデート・イメージをダウンロードしてシステムを更新します。「システム」メニューの「アップデート/リモート」タブで、「アップデートの確認」ボタンをクリックして、最新のファームウェアがリリースされているかを確認できます。そして、「アップデートの実行」をクリックすると実際のアップデートが開始され、あとは指示に従うだけです。
またオプションで、定期的にアップデートをチェックして、自動でダウンロードするように設定することもできます。そのばあいは、通知を受けとりしだい、ReadyNASをリブートするだけです。この機能で、追加機能やバグの修正された最新版を使用することができます。
多言語対応
ReadyNASの管理画面(FrontView)は7か国語をサポートしています。もちろん、日本語にも対応しています。その他に、英語、フランス語、ドイツ語、中国語(簡体字)、韓国語、ポルトガル語を使用できます。 FrontViewで使用される言語は、ブラウザの設定により自動的に選択されます。
Mac ユーザに最適なプロトコル(AFP)をサポート
Windows SMB/CIFプロトコルを利用してのMacサポートを表示している他社NAS製品と違い、ReadyNASではMacで一番利用されているAFP(Apple File protocol)をサポートしています。 その為、ファイルネームでのノンスタンダードキャラクターの表示などで問題になる心配はありません。SMB(CIF)などでMacにアクセスすると、HFS,HFS+などの独自情報が欠落する問題がありますが、ReadyNASでは心配する必要がありません。 ReadyNASがMacと相性が良いということは、パフォーマンスの項目をご覧ください。 AFPプロトコルを用いたテストでは、十分なパフォーマンスを実現しています。 OS9では日本語のファイル名の一部に文字化けする可能性があります。 また、Time Machine を使用したMacのバックアップ先として活用できます。
セキュアなログイン
ファイアウォールの内部にいても常に安全とはいえません。 ReadyNASでは、管理画面(FrontView)の接続に暗号化された通信を用いていますので、安心です。
リモート・アクセス
ReadyNASに保存したたくさんのデータをインターネットを介してアクセスしたいと思いませんか? ReadyNASは、インターネットの標準プロトコルであるFTPやHTTPをサポートしているので、ホームルータの設定で、ポートフォワードを適切に設定すれば、簡単に実現できます。お気に入りのFTPクライアントやブラウザを用いて、インターネットからReadyNASのコンテントにアクセスできるようになります。 さらに、ReadyNASはWebDAVをサポートしているので、通常のネットワークフォルダと同様に、エクスプローラ上でドラッグ&ドロップによるアクセスが可能です。詳細については、 こちらをごらんください。また、Wake-on-LANをサポートしているので、リモートからReadyNAS 2100を起動することもできます。
低消費電力
環境にやさしい製品であることは、重要なチェックアイテムのひとつになってきています。 ReadyNAS は省エネルギー性にさらにふみこんだ仕様になっています。例えばアイドリング状態では、HDD4台搭載時62Wの電力を消費します。 家庭で利用されている電球1個の消費電力よりも少ない電力です。ディスクが動作している場合は、さらに数W消費電力はあがってしまいますが、ディスクのスピンダウンモード時はわずか34Wの電力を消費するのみです。さらに、タイマによる自動起動を設定することにより、電力の消費を押さえることが出来ます、 ReadyNASの「グリーンさ」を理解していただけると思います。
そして、席を離れるときはReadyNAS 2100の電源を落としてかまいません。もし、ReadyNAS上のファイルにアクセスする必要がある場合、Wake-on-Lan機能を用いて2100を起動し、ファイルにアクセスすることができます。
パフォーマンス
ReadyNAS開発チームは、最後の数MB/秒にいたるまで、パフォーマンスの向上にこだわりました。ここでは、ReadyNAS 2100のパフォーマンス評価の結果を見ていきます。
Windowsでのテスト方法
Windowsでは、5つのテストを行いました。使用したWindowsはVista Ultimate Edition サービスパック 1 (SP1) です。 (SP1では、ネットワーク共有へのアクセス速度が改善されています。)
- IOMeter を用い256KBのブロックサイズで、3GBのテストファイルをシーケンシャルアクセスするテストを「デフォルト」と「最適化」されたパフォーマンス・オプションで計測しました。このテストでは、理想的な状態でのスループットを計測できます。
- IOMeter を用いて、4KBと64KBのブロックサイズで、3GBのテストファイルをシーケンシャルアクセスするテストを、「デフォルト」のパフォーマンス・オプションで計測しました。このテストでは、IOPS (IO per second, 毎秒のIO回数) を測定します。
- IOMeter を用いて、4KBと64KBのブロックサイズで、3GBのテストファイルをランダムアクセスするテストを、「デフォルト」のパフォーマンス・オプションで計測しました。このテストでは、ランダムアクセス時のIOPS (IO per second, 毎秒のIO回数) を測定します。
- 3GBのファイルをCIFS(Windowsの標準ファイル共有プロトコル)経由でドラッグ&ドロップするテスト。
- 3GBのファイルをWindowsのiSCSIイニシエーターでドラッグ&ドロップするテスト。
Macでのテスト方法
Macでは、IOMeterを使用できないので、
- 3GBのファイルをAFP(Macの標準ファイル共有プロトコルで、Mac特有のリソースフォークをサポート)経由でドラッグ&ドロップするテスト。
パフォーマンスの測定は、2種のパフォーマンス設定で行っています。1つ目は、デフォルトの保守的な設定で、もう1つはパフォーマンスに最適化された設定です。最適化された設定は、以下の2点をFrontViewから変更しています。
1. システムメニューのパフォーマンスタブにある、「ジャーナリングを行わない」をチェックする。
2. ネットワークメニューのイーサネットページにある「ジャンボフレームを使用する」をチェックする。
この設定の変更後、ReadyNASを再起動する必要があります。これらの変更により、ReadyNASのパフォーマンスが最適化されます。
ReadyNASの構成
ReadyNAS 2100 4 - Seagate ST31000340AS 1TB hard disks, 32 MB cache RAIDiator 4.2.5 X-RAID2
PCの構成
Intel Quad Core 2.66 GHz 2 GB メモリ Windows Vista Ultimate, サービスパック 1 Intel Pro/1000 PT, PCI Express GigE, Jumbo frame 9014 bytes 3 - Seagate ST3750330AN 750GB disks, RAID 0 (注: RAID 0 を使用することにより、PC側でディスクの性能の限界値によってパフォーマンスが頭打ちになることを回避しています。)
Macの構成
Apple Power Mac G5, 667 MHz 1 GB メモリ OS X 10.5.6 Onboard GigE, Jumbo frame 9000 bytes
ネットワークの構成
スイッチ: NETGEAR GS724TP
ルーター: NETGEAR WNR854T
テスト結果
仕様
一般仕様
- NETGEAR RAIDiator™ オペレーティングシステム
- セットアップウィザードとWebベースの管理インターフェース
- Intel® アドバンスド組み込みプロセッサ
- 1GB ECC付メモリ
- 4 SATA-IIチャネル
- 2 10/100/1000 イーサネットポート (ロードバランス/フェールオーバー対応)
- 3 USB 2.0 ポート
RAID
- X-RAID2™ (単一ボリュームで自動オンライン拡張可能)
- RAID-0, 1, 5 (複数ボリューム作成可能)
- バックグラウンドでのRAIDの再構築およびSmartSyncによる再構築の続行
- ライフサポートモードによる2台のディスク故障時の対応
- ディスクのホットスワップ対応
- ディスクのホットスペア対応
ボリューム
- Flex-RAID™ による詳細なボリューム管理
- ジャーナリング・ファイル・システム
- ユーザ/グループ毎のクォータ管理
ネットワークプロトコル
- CIFS/SMB (Windows)
- AFP 3.1 (Mac® OS 9/X)
- NFS v2/v3 (Linux/Unix)
- HTTP/S (Webブラウザ)
- FTP/S
- Rsync/RsyncOverSSH
- WebDAV
- プリンタ共有
- UPnP
- iSCSIターゲットサポート (Windows、Mac、UNIX/Linux)
ネットワークセキュリティ
- 共有モード
- ローカルユーザ認証
- Active Directory / Windows ドメインによるユーザ認証
- 暗号化されたネットワークログイン
- セキュア・ソケット・レイヤー (SSL)
ネットワークサービス
- DHCPによるIPアドレス自動取得、または手動設定
- DHCPサーバ
- WINSサーバ
- NTP自動時刻調整
- VLAN/LACPサポート (ロードバランス/フェールオーバー)
システム管理
- パフォーマンス・チューニング・オプション
- 動作環境監視
- システム設定のバックアップおよびリストア
- メールによる異常時の警告、イベントログ
- ネットワークUPS対応
- SNMP
バックアップ
- クライアントからの、CIFS/NFS/FTP/HTTPSによるバックアップ
- 内蔵バックアップマネージャーによるフルまたは差分バックアップ
- ファイルシステムのスナップショットバックアップ
- USBディスクへのまたはからの、バックアップ
- CIFS/NFS/FTP/HTTPSを利用したリモートへのバックアップ
- Rsync/RsyncOverSSHを利用したほかのReadyNASへのバックアップ
- システム設定のバックアップおよびリストア
- 複数のシステムへの設定のコピー
添付バックアップソフトウェア
- CDP (常時データ保護) 対応ソフトウェア (Windows/Macintosh)
- ほかのReadyNASシステムへのミラー
- ReadyNAS Valut オンラインバックアップ (別売りの月ごと契約)
USBデバイスサポート
- 設定可能なバックアップボタン
- 外付けUSBハードディスク (FAT32/NTFS/Ext2/Ext3)
- プリンター
- フラシュメモリおよびカメラ (自動コピー)
- UPS (監視機能と自動シャットダウン)
電源管理オプション
- ディスクスピンダウン
- 電源On/Off スケジュール機能
- Wake-on-LAN対応
ウェブブラウザ
- Microsoft Internet Explorere® 7.0以降
- Opera 9.5 以降
- Safari 2
- Mozilla Firefox® 2.0 以降
言語
- 管理画面: 日本語、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、ロシア語、ポルトガル語
- ファイル名: ユニコード
電源
- 220W サーバークラスAC電源
- 入力: 100-240V AC、50/60 Hz
- 消費電力: 80W (標準、4台の1TBディスクを含む)
温度管理
- 3 ボールベアリング使用デュアル40mm冷却ファン
- ファン 不具合警告
- 高温時の自動シャットダウン機能
動作環境等
- 動作温度/湿度: 0~40℃/20~80% (※結露なきこと)
- 対応規格: FCC, UL, CE, C-Tick, KCC, VCCI, RoHS
本体
- 1U ラックマウント・フォームファクター
- 寸法 (HxWxD [mm]): 43 x 430 x 318
- 重量: 9.5 Kg (ディスク4台含む)
別売りスペアパーツ
- ホットスワップ対応ディスクトレイ
- デュアル40mm冷却ファン
- X-Change® S10 スペア・システムモジュール
無償保障機関
- NETGEAR 5年保障 (HDD含む)
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